【転勤族イベント報告】TKT48チーム福岡「転妻キャリアカフェ」

 
こんにちは!
TKT48プロデューサーの奥田美和です。
 
 
去年の秋頃、西日本新聞から取材依頼がありました。
TKT48チーム福岡のランチ会を何度か開催してくれたけいこさんにバトンタッチ。
けいこさんからレポートをもらったので、掲載します。
 
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【転妻キャリアカフェ@福岡】

去る2015/12/14、転勤族の多く住む福岡市姪浜にて、西日本新聞の取材応対のため、転妻キャリアカフェを開催しました。
 
急な告知にも関わらず、定員の5名+記者の6名の女性たちで、大変熱く盛り上がり、実りのある会となりました。
 
 
男女雇用機会均等法施行30年~というテーマを受けて、それぞれの自己紹介からキャリア観などを語り合いました。
参加者は全員、子供をもつ母親で、現在は夫の転勤が理由で福岡に在住する30代~50代です。
 
それぞれ正社員も経験しているものの、現在は「転勤族の妻」を“職業”と自信をもって言えるほどに、家族を支えることを主としている(た)ことは共通だと感じました。
 
 
西日本新聞の記事はこちらです。
http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/217414
 
1/9の朝刊に掲載されました。
 
160109_nishinihon
 
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【悩める転勤族の妻】

以下は詳細です。
 

Ⅰ、転勤族の妻(かつ母親)であることについて

・家事育児はもちろんだが、度重なる引越しで消費する心身の労力は膨大であり、それ以上に、その環境のもと、夫や子供達がそれぞれの社会の中で力を発揮するための、妻として母としての精力的なフォローは欠かせないものであり、大変かつ大事な仕事である。
 
・夫は激務のため、彼に家事子育てへの手伝いを期待するどころか、彼の健康と生命を気遣う日々である。そのため子供の生命健康将来まで全責任を、見知らぬ土地で、帰省時などを除き年中24時間休みなく一人で背負う、その責任感は大変重く、プレッシャーは相当のものである。
 
・PTAや地域活動、子供のクラブ活動などでの親の役割はボランティアであり、転勤の度に途絶え、評価やキャリアとしては正式には認められないが、履歴書に堂々と書いていいものだと思う。
 
・引越しに付随する様々な作業、実務も、回数を重ねるうちに熟練される。
 
 
このように「転勤族の妻」とは十分職業といえるほど、時間もエネルギーも必要とするものであり、また価値がある。と総括できる。
 
 

Ⅱ、『働き方の多様性』『女性活躍推進』について

・時短の働き方をしているが、時短じゃない女性に仕事が回る。
・男性と同じ働き方ができないと、キャリアアップはできないが、それでは子育てや家庭運営に差し支える。
 
・母親として10歳くらいまではゆったり子供に心身をむけてやりたいし、それが健やかな人間成育には大事だと思う。
・子供を預けてまでキャリアを継続することには価値を感じない。ましてや病児保育に預けてまで、と思う。
 
・夫が気持ちよく働きにでられるよう、家庭を整えることも大事なことだと思う。
・働いていて子供とすごせなくても、専業主婦でお金を稼いでいなくても、どちらも罪悪感を持つ必要はない、子供が大事なのは皆同じ。
 
・介護や出産子育てなどで、キャリアが途絶えてしまうことが残念。
・産休をとったら出向になったり、妊娠したら辞めるよう促されたりとか(10年以上前のことですけどね)
 
・男性の方がキャリアを積みやすい社会だから、私自身のキャリアを捨てる方が生涯の収入も生活も安定すると判断し、自分のキャリアにはこだわっていない。夫のキャリアアップを支えることの方が賢明と思っている。
・男性でも家事が好きだったり得意な人もいれば、逆の場合もある、性別に関わらず個人の適正に合わせて働ける社会になるといい。
 
・働きたい人、働かざるを得ない人、働かない選択をした人も、子供がいない人も、独身の人も、様々なあり方が認められる社会であるといい。
・外で働いている、お金を稼いでいる=偉い、という感じがする。
・PTAの役員決めなどで「仕事をしている」がしばしば免罪符になっているが、複雑な気持ちになる。
 
 

Ⅲ、無償の労働と、安倍政権の『一億総活躍』について

・家事労働や介護子育て、PTA活動や地域の活動、民生委員、里親etcなどの社会の支えとなっているボランティア、など、お金を生み出さない活動は、経済成長には直接関わらない活動とはいえ、無償でそれらを引き受ける人々が、世の中に大勢いること。
 
・そしてそれらの無償の労働なくしては、経済を回す労働も成り立たないこと。
 
・安倍政権は「一億総活躍」というが、主婦はせんべい食べながらテレビを見てるとでも思っているという印象を受ける。先程挙げたような無償の労働の価値を認知・評価していないように感じる。無償の労働の価値ももっと認められる社会になるといい、と総括された。
 
 
個人的には、実質的に経済成長には関わらない、無償だが必要かつ重要な労働の価値の社会的な認知(と有償化)、介護や教育保育産業などの低賃金の改善が、むしろ大局的には経済成長につながるのではないかと、思います。
 
それによって、ライフワークバランスや社会の諸問題も、多岐にわたってずいぶん改善されるのではないかとも思います。
 
 
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TKT48には、色々な経験をしてきて、色々な価値観を持ち、色々な「暮らし方、働き方」をしている転勤族の妻がいます。
 
そして、子どもの有無・仕事の有無関係なく「転妻800名総活躍」しています。
「転妻活動」という無償のボランティアであっても、以下の活動を通じて「企画力&管理力」を学び、キャリアアップしているのです。
 
●自分や友人のためだけではなく、みんなのためにランチ会を企画する
●ランチ会だけではなく、イベント企画にもチャレンジする
●チーム活動を通じて、自分の役割(得意な部分、適性)に気づき、チャレンジできる人はリーダーや幹部メンバーとして管理力を学ぶ
 
 
私は、夫の転勤により、正社員歴はたったの2年です。
 
でも、「転勤族の妻の会」を開催していたおかげで「企画力&管理力」が身に付き、
9回転職して、起業前は、非正規社員ながらプロジェクトマネージャーの仕事をこなしました。
 
そして、会社でプロジェクトマネージャーの経験を積んだからこそ、
今、800名の市民活動団体グループのマネジメントをできています。
 
 
会社で働くことだけが、キャリアではありません。
 
キャリア(人生の進路)とは、
【ライフキャリア】(子育てなど、日々の暮らしの中の無償の仕事)と、
【ワークキャリア】(有償の仕事)と、
【ソーシャルキャリア】(地域活動など社会貢献)
の組み合わせです。

 
そして、キャリアのバランス(=ワーク・ライフ・バランス)は、
「【今の】自分に最適なバランスを」
「自分で選ぶべきもの」
だと考えます。

 
 


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